1-11月の経済情勢に関するデータを発表 中国

2024年4月1日

 中国はこのほど、関連データを発表し、2023年1-11月の経済情勢に関して報告した。

▷消費市場の運営状況

 2023年11月の社会消費財小売総額は前年同期比10.1%増の4兆2500億元となり、成長率は10月を2.5ポイント(p)上回って、4ヶ月連続で上昇した。

 1-11月の累計は同7.2%増の42兆7900億元で、成長率は1-10月より0.3p上昇した。

▷対外貿易の状況

 11月の中国の物品貿易輸出入総額は3兆7000億元に達し、月間成長率は10月の前年同期比0.9%増をさらに上回る同1.2%増へ上昇し、2ヶ月連続のプラス成長となった。

 また1-11月の中国の物品貿易輸出入総額は前年同期比ほぼ横ばいの37兆9600億元となった。そのうち輸出は同0.3%増の21兆6000億元、輸入は同0.5%減の16兆3600億元だった。

▷外資導入の状況

 1-11月に中国で新たに設立された外資系企業は前年同期比36.2%増の4万8078社に上り、実行ベース外資導入額は同10.0%減の1兆403億3000万元だった。

 業界別に見ると、1-11月の中国ハイテク製造業の実行ベース外資導入額は同1.8%増となった。そのうち医療機器類及び計器類製造業は同27.6%増、電子及び通信設備製造業は同5.5%増となった。サービス業の実行ベース外資導入額は同15.9%減の7087億元となった。ハイテク産業の資金導入額は3866億5000万元で、同期の中国の実行ベース外資導入額に占める割合が37.2%となり、2022年より1.1ポイント上昇した。

 投資元国を見ると、同期には英国とフランスからの実行ベース外資導入額が激増した。成長率は英国が93.9%、フランスが93.2%に達した。

▷対外投資の状況

 1-11月には中国の非金融分野の対外直接投資は、前年同期比18.4%増の8145億4000万元だった。そのうち中国企業が「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設国で行った対外直接投資は同26.8%増の2011億7000万元だった。

 1-11月には対外請負工事の完成工事高が同6.9%増の9552億2000万元に上り、新規契約額が同4.5%減の1兆2513億8000万元となった。そのうち中国企業が「一帯一路」共同建設国で行った対外請負工事の完成工事高は同8.5%増の7848億9000万元、新規契約額は同3.5%減の1兆412億7000万元だった。

▷関連データ

■11月の製造業PMIは49.4%

 今年11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比0.1%低下の49.4%だった。

 11月は一部の製造業の産業が例年通り閑散期に入った、市場ニーズが振るわなかったなどの要因の影響により、製造業PMIは前月からほぼ横ばいとなったが、新しい原動力を備えた産業は急速に成長し、企業の信頼感が持続的に好転した。

■中国11月末の5Gモバイルユーザー数が7億7100万人に

 11月末現在、基礎的電気通信業務を提供する事業者3社のモバイルユーザー数は17億2600万人に達した。そのうち5Gモバイルユーザー数は7億7100万人だった。1-11月にはモバイルネットワークの通信量が累計2728億GBとなり、11月のユーザー1人あたり月平均モバイルデータ通信量(DOU)は17.99GBに達し、今年の最多を更新した。

■11月末現在の5G基地局数が328万2000ヶ所に

 データによれば、11月末現在の5G基地局数は328万2000ヶ所に達し、携帯電話基地局全体の28.5%を占めた。

 1-11月には電気通信事業の売上高が累計で1兆5548億元に達し、前年同期比で6.9%増加し、前年の不変価格で計算すると、同16.6%増となった。また、今年1-11月の業務量と売上高の成長率はいずれも1-10月から横ばいだった。